ADHDとは?

大人のADHDといっても、大人になってから初めて出現するものではありません。不注意、多動性、衝動性という3 つの症状に、子どものころからずっと悩まされており、多くの人は自分なりの工夫や対策を考えて努力していますが、それにもかかわらず、状況が改善せず大人になり、うまく生活することができず困っているのです。

マンガで分かるADHD「ブラックジャックによろしく」

「片づけられない」「段取りが組めない」「優先順位がつけられない」・・・。ADHDの方々が何に戸惑い、何に悩んでいるのか。そして、どのように治療の道を歩んで、前向きに人生と向き合えるのかをマンガで分かりやすくお伝えします。

  1. CASE 01
    人一倍まじめなのに、気が散りがちで、同じミスを繰り返したり、大切な約束も忘れてしまう高橋さんのストーリー。
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  2. CASE 02
    家族のために頑張っているのに、家事も育児もご近所付き合いも、何をやってもうまくいかない綾瀬さんのストーリー。
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  3. CASE 03
    ものごとに優先順位がつけられず、やる気はあるのに周りの人からの信頼を失ってしまった仁志さんのストーリー。
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  4. CASE 04
    スーパーでのパートを始めたが、失敗を繰り返し、家族にも迷惑をかけて、自分を責めてしまう山岸さんのストーリー。
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監修:
東京都立小児総合医療センター 顧問 市川 宏伸 先生
奈良県立医科大学 医学部 看護学科 人間発達学 教授 飯田 順三 先生

協力:
NPO法人 発達障害をもつ大人の会(DDAC) 代表 広野 ゆい 氏

タイトル:ブラックジャックによろしく  著作者:佐藤秀峰  サイト:漫画 on web

ADHDの症状の変化

子どもの症状

多動性
  • ・座っているべきときに落ち着いて座っていることが難しい
  • ・遊びや余暇活動におとなしく参加することが難しい
  • ・過度におしゃべりをする
衝動性
  • ・質問が終わらないうちに出し抜けに答えてしまう
  • ・順番を待つのが難しい
  • ・他の人がしていることをさえぎったり、邪魔したりしてしまう
不注意
  • ・勉強などで不注意な間違いをする
  • ・課題や遊びの活動で注意を集中し続けることが難しい
  • ・興味のあることには集中しすぎてしまい切り替えが難しい
  • ・話を聞いていないようにみえる
  • ・課題や活動を順序だてて行うことが難しい
  • ・同じことを繰り返すのが苦手
  • ・必要なものをなくしてしまう、忘れっぽい
  • ・注意が長続きせず、気が散りやすい

大人の症状

多動性
  • ・落ち着かない感じ
  • ・貧乏ゆすりなど、目的のない動き
衝動性
  • ・思ったことをすぐに口にしてしまう
  • ・衝動買いをしてしまう
不注意
  • ・仕事などでケアレスミスをする
  • ・忘れ物、なくし物が多い
  • ・約束を守れない、間に合わない
  • ・時間管理が苦手
  • ・仕事や作業を順序だてて行うことが苦手
  • ・片付けるのが苦手

特にお困りの症状があれば、この表のような言葉で医師に説明すると伝わりやすいでしょう。

ただ、こうした症状がある人がすべてADHDというわけではありません。ADHDに似た症状を示す障害は他にもあるため、最終的な診断をくだすためには、他の障害や病気ではないことを確認する必要があります。

また、ADHDに他の障害や病気が合併していると、ADHDの症状が見極めにくくなったり、治療効果や将来に影響を及ぼしたりする可能性があるため、合併症の有無も適切に診断する必要があります。

ADHDの治療は、環境調整などの心理社会的治療からはじめます。心理社会的治療の効果や、周囲との状況から判断し、必要であれば薬による治療を組み合わせていきます。

監修:
奈良県立医科大学看護学科 人間発達学 教授 飯田 順三 先生
東京都立小児総合医療センター 顧問 市川 宏伸 先生
名古屋大学大学院医学系研究科精神医学・親と子どもの心療学分野 教授 尾崎 紀夫 先生
社会福祉法人恩賜財団母子愛育会 愛育研究所 愛育相談所 所長
齊藤 万比古 先生
こころとそだちのクリニック むすびめ 院長 田中 康雄 先生
独立行政法人国立精神・神経医療研究センター 理事長・総長 樋口 輝彦 先生
東海大学医学部専門診療学系精神科学 教授 松本 英夫 先生

症状・特徴は?

ADHDの症状は、個人によっても違いますし、環境によってもあらわれ方が異なります。ここでは、日常生活の場面ごとにおける、ADHDの症状のあらわれ方の例をご紹介します。

場面ごとのADHDの症状

  職場や学校で 家庭で 人間関係
 
多動性が原因で
起こりやすいこと
  • ・会議中あるいは仕事中(授業中あるいは勉強中)に落ち着かず、そわそわしてしまう
  • ・貧乏ゆすりや机を指先で叩くなどのくせがやめられない
  • ・家事をしているときに、別のことに気を取られやすい
  • ・おしゃべりに夢中になって家事を忘れてしまう
  • ・おしゃべりを始めると止まらない
  • ・自分のことばかりしゃべってしまう
衝動性が原因で
起こりやすいこと
  • ・会議中(授業中)に不用意な発言をしてしまう
  • ・周りに相談せずに、独断で重要なことを決めてしまう
  • ・衝動買いしてしまう
  • ・言いたいことを我慢してイライラする
  • ・衝動的に、人を傷つけるような発言をしてしまう
  • ・ささいなことでもつい叱責してしまう
不注意が原因で
起こりやすいこと
  • ・会議や仕事(授業や勉強)に集中できない
  • ・仕事(課題)に必要なものをなくしてしまう、忘れる
  • ・仕事(課題)の締め切りに間に合わない
  • ・仕事(課題)を最後まで終えることが難しい
  • ・仕事(課題)でケアレスミスがよくみられる
  • ・部屋が片付けられない
  • ・外出の準備がいつも間に合わない
  • ・家事を効率よくこなせない
  • ・金銭の管理が苦手
  • ・約束の時間にいつも間に合わない
  • ・約束を忘れてしまう
  • ・人の話を集中して聞けない

職場や学校で

多動性が原因で起こりやすいこと
会議中あるいは仕事中(授業中あるいは勉強中)に落ち着かず、そわそわしてしまう
貧乏ゆすりや机を指先で叩くなどのくせがやめられない
衝動性が原因で起こりやすいこと
会議中(授業中)に不用意な発言をしてしまう
周りに相談せずに、独断で重要なことを決めてしまう
不注意が原因で起こりやすいこと
会議や仕事(授業や勉強)に集中できない
仕事(課題)に必要なものをなくしてしまう、忘れる
仕事(課題)の締め切りに間に合わない
仕事(課題)を最後まで終えることが難しい
仕事(課題)でケアレスミスがよくみられる

家庭で

多動性が原因で起こりやすいこと
家事をしているときに、別のことに気を取られやすい
おしゃべりに夢中になって家事を忘れてしまう
衝動性が原因で起こりやすいこと
衝動買いしてしまう
言いたいことを我慢してイライラする
不注意が原因で起こりやすいこと
部屋が片付けられない
外出の準備がいつも間に合わない
家事を効率よくこなせない
金銭の管理が苦手

人間関係

多動性が原因で起こりやすいこと
おしゃべりを始めると止まらない
自分のことばかりしゃべってしまう
衝動性が原因で起こりやすいこと
衝動的に、人を傷つけるような発言をしてしまう
ささいなことでもつい叱責してしまう
不注意が原因で起こりやすいこと
約束の時間にいつも間に合わない
約束を忘れてしまう
人の話を集中して聞けない

大人になってからADHDと診断される人は、こうしたADHDの症状に子どもの頃からずっと悩まされています。 多くの人は自分なりの工夫や対策を考えて努力していますが、それにもかかわらずなかなか状況が改善されません。そのため、自分自身を責めたり、本人が怠けている、悪気があってやっている、あるいは親の育て方のせいといった非難や誤解にさらされたり、つらい状況に置かれがちです。

監修:
奈良県立医科大学看護学科 人間発達学 教授 飯田 順三 先生
東京都立小児総合医療センター 顧問 市川 宏伸 先生
名古屋大学大学院医学系研究科精神医学・親と子どもの心療学分野 教授 尾崎 紀夫 先生
社会福祉法人恩賜財団母子愛育会 愛育研究所 愛育相談所 所長
齊藤 万比古 先生
こころとそだちのクリニック むすびめ 院長 田中 康雄 先生
独立行政法人国立精神・神経医療研究センター 理事長・総長 樋口 輝彦 先生
東海大学医学部専門診療学系精神科学 教授 松本 英夫 先生