お母さんたちのADHD子育て会談

ADHDの子を育てるのって大変?!

今日はありがとうございます。ADHDの子どもの子育てをしてこられた先輩である、ようこさんとともみさんにいろいろお聞きしたくて。

最近、周りの人からいろいろ言われたことがあって、落ち込んじゃってるんです。

力になれるかわからないけど、聞くだけならできるから、まぁ、ADHDの子を育てるのってやっぱり大変だもんね。

そうね。とにかく動き回るから。体力もいるし、忍耐力もいるよね。

そうなんです。うちはいま小学2年生なんですけど、小さい頃はとにかく動き回って大変でした。私は女兄弟で育ったので、最初は「男の子はこんなものなのかな」って思ってたんです。でも、公園デビューしてみると、皆は遊具で遊んでいるのに、うちの子だけとにかく走り回ってたんです。「なんて体力があるんだろう。将来はスポーツ選手になるかも」って思ったくらい(笑)。

そうそう。周りの子より運動系はよくできたりする子もいるから、そう思うよね。

うちの子は幼稚園の年長なんですけど、そう思って体操教室に入れましたもん(笑)。でも、先生の言うことが聞けなくて、好きなことをしちゃうんです。

集団生活に入るとほかの子との違いがよくわかるよね。うちもスイミングスクールに入れたけど、ダメだったなぁ。先生の言うことを理解して、その通りするっていうのが無理なんだよね。うちは言葉も遅かったから特にそうだった。

動きたいように動きたいんだもんね。子どもはどんどん体力がついて、足も速くなっていくけど、こっちは老いていくわけだから。ついていく親の身にもなってーって感じ(笑)。

ずっと跳ねてるから、「落ち着いて」って言うんだけど、その子にとったら跳ねてる状態が落ち着いてるのよね。私たちみたいに座ってる状態が落ち着いてるってわけじゃないの。

走ったり跳ねたり、とにかくすごい体力はあるんですけどね。幼稚園ではまずお遊戯ができなくて、というかその場にいることができなかったんです。違う教室に行ってしまっては先生が探すような感じでした。

うちは学校では教室をぐるぐる回ってる子だった。

うちは教室から出て行っちゃう子だったよ。それぞれだよね。迷子にもよくなったな。迷子というか行方不明(笑)。上の子は私から離れないし、離れていても母親が見えるところにいるんだけど、ADHDの子はお母さんがいなくても平気なのよね。

横断歩道でも、押さえてないと待てなくて飛び出しちゃう。何度ヒヤっとしたことか。

そうそう。命の危険は守ってあげないといけないけど、動くのを抑えてしまうとストレスになっちゃうから、適当に動かしといたほうがいいよ。跳ねてても知らんぷりで(笑)。彼らには動くことが必要なんだよね。

二人ともまだお子さんが一人だけど、兄弟がいたら全然違うのがわかるよ。

もう一人ほしいなって気持ちもあるんですけど、今の子育てでいっぱいいっぱいで、悩み中なんです。

確かにね。でも、私は産んでよかったなって思うよ。それぞれ違いがあって、ADHDの特性も含めてこの子はこの子って理解できたところもあるかな。子どもが一人だと、母親の理想像を一人に押しつけちゃう面がある気がする。

まずはお母さんが何か子育ての他に楽しみを見つけて発散することよ。

そうなんですけど…。私は働いていてやり甲斐ももっているんですけど、就学相談のときに学校から「登下校についてきてほしい」って言われて、困ってるんです。

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ADHDの子も、登下校って普通にできるよね?

集団登下校で何かあったら責任をもてないってことみたいです。

学校によっては学童の送り迎えをしてほしいっていうところもあるみたいです。働くママには難しい話だと思うんですけど。

毎日、登下校に同行するってすごい大変だよね。事前に特徴をしっかり伝えておけば、集団登下校も大丈夫だと思うよ。

うちの子は高学年になって登下校時に責任感が出てきたんだけど、それって低学年のときに高学年が守ってくれたっていう経験があったからこそで、親がついて行ったらその経験をできないわけだよね。

学校によって対応が違いますよね。でも、特にうちの子は学校にいろいろお願いすることも出てくるだろうし、学校といい関係でいないとっていう気持ちがあります。

そうだけど、家庭内のことはお母さんが頑張って、学校内のことはお願いするっていう姿勢でいないと大変だよ。

学校とか周りの親からいろいろ言われたら最初は本当に傷つくもんね。影で何度泣いたことか。それも聞き流せるように強くなってくる。子どもが小さい頃は、それこそ外に連れて出るのが嫌で外出しなくなっちゃったときもあったけどね。

うちなんか旅行も新幹線でなく車で行ってたよ。サービスエリアごとに停まって1日かけて移動(笑)。体はしんどいけど、そのほうが気が楽だったんだよね。子どもも動けるほうが楽だしね。やっぱり子育ては体力と忍耐力だね。うちの子はいい子、自分は愛してるっていう気持ちだけしっかり持ってたら大丈夫。

経験者の言葉は重みがあります。勉強になります!

医師からのコメント

最後に、ゆみさんたちがおっしゃっていますが、「経験者の言葉には重みがあります」よね。僕が口を挟むようなことではありませんね。ただ、わかっていたつもりですが、同じ診断名といっても子どもによって千差万別で、当然親の悩みもそれぞれだということですね。それと、やはりADHDは、日常生活での動きの激しさと危険回避の難しさがあるので、本当に親は目が離せないというか、心配ばかりという感じですね。
僕からは、改めて「お疲れ様!」と声を掛けたいと思います。

(こころとそだちのクリニック むすびめ 院長 田中 康雄先生)

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