ADHDと診断されたら

ADHDと診断されたら

監修:*1、*2

集中して話が聞けない、金銭の管理ができない、忘れっぽい、よくしゃべる、体の一部を動かす、思いつきをすぐ言動にうつす・・・。こういった特徴は誰にでもあることです。
大人になって初めて診断を受ける際に、こうした特徴の程度が非常に強い、あるいは頻度が並外れて高いなどで生活上大きな支障があると判断される場合、ADHDが疑われます。

ADHDと診断される方はこうした症状に子どもの頃からずっと悩まされています。
多くの方はご自分なりの工夫や対策を考えて努力していますが、それにもかかわらずなかなか状況が改善されません。そのため、自分自身を責めたり、本人が怠けている、悪気があってやっている、あるいは親の育て方のせいといった非難や誤解にさらされたり、つらい状況に置かれがちです。しかし、ADHDは本人の努力不足や、家族のせいではありません。
ADHDと診断されても、ご自分の特性を正しく把握し、適切に対応することで、生活を改善していくことができます。周りの人に協力してもらいながら、少しずつ自分にあったやり方をみつけましょう。

自分をみつめ直す

監修:*1

ADHDがある人は、いろいろな事に手を広げすぎて、失敗しがちです。
自分を冷静にみることが苦手なため、「できると思っている事」と「実際にできていること」に開きがあり、それが自信喪失の一因になっています。
つねに、1日を通して等身大の自分をみつめることが大切です。

①まずは現実を見つめる

  1. 1

    安請け合いする

  2. 2

    作業は早いがミスが多い

  3. 3

    先延ばしをしやすい

  4. 4

    あれこれ手を出してまとまらない

②自分を自主的に見つめて対策を図る

  1. 1

    積極的である → 1 日の仕事量を検討する

  2. 2

    瞬発力はある → ミスのチェックをお願いする

  3. 3

    いつやるかを決めてしまう

  4. 4

    1つ1つリストを作り、1つが終わってから次のリスト内容を進める

周囲の人と連携体制を築くと、1日を通した問題点に気づきやすくなります。
なにもかもできるようにする必要はありません。ありのままの等身大の自分をみつめて、「今できている事」を自己評価し、良い面を広げていくようにましょう。

ご家族へ伝える

監修:*1

大人になって初めて診断を受け、治療を始める場合、家族にADHDの特性を伝えましょう。
ADHDの患者さんが、特性への対処に困っているのと同じように、家族も困っています。
頭では「特性」や「対応」を理解できても、それを毎日の現実に合わせて実践対応していくのは大変なことだからです。
特性を伝えたうえで、具体的な課題や悩みなどにも踏み込んで話し合い、1日を通して現実的な対応策をたてていきましょう。

家族が誤解しやすいこと

  • 適切な対応をすれば、症状はなくなる?

    軽減することを目指します。全てうまくいかない場合は別の方法も試しましょう。

  • 本人にはつねに正しい対応を教え伝えねばならない?

    本来難しいことを要求しています。必要なことだけを選んで伝えましょう。

  • できるかぎり、そばにいてあげたい

    密着しすぎはストレスのもとです。ひとりの時間も大切にしてあげましょう。

  • 自分以上にわかってあげている人はいない

    本人も家族も、ほかの人にも助言やサポートを求めてみましょう。

本人は家族に、支援を受けられて感謝していること、それでもまだ困っている点があれば、そのことを伝えましょう。1日を通して具体的に悩みを洗い出して伝え、特性の表面部分ではなく、自分個人を見てもらった上で、改善点を話し合いましょう。
まずはチェック!チェックリスト 病院検索 プリント

まずはチェック!チェックリスト

監修:
*1
奈良県立医科大学 医学部 看護学科 人間発達学 教授 飯田 順三 先生
一般社団法人 日本発達障害ネットワーク 理事長 市川 宏伸 先生
名古屋大学 大学院医学系研究科 精神医学・親と子どもの心療学分野 教授 尾崎 紀夫 先生
社会福祉法人恩賜財団母子愛育会 愛育研究所 愛育相談所 所長 齊藤 万比古 先生
こころとそだちのクリニック むすびめ 院長 田中 康雄 先生
一般社団法人 日本うつ病センター 理事長 樋口 輝彦 先生
東海大学医学部 専門診療学系精神科学 教授 松本 英夫 先生

*2
白百合女子大学 発達心理学科 教授 宮本 信也 先生

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