< 学校関係者や職場の方へ >
学校、職場、家庭、医療機関の連携が大切

ADHDのお子さんや、大人になってから治療を始めたADHDの方を支え、導いていくうえで、家族や学校・職場、医療機関が連携し、協力しあうことはとても大切です。

保護者の方々を抜きにしてお子さんを支えることはできませんし、学校での様子を詳しく把握できるのは学校関係者の方だけです。
家族の協力を抜きに当事者を支えることはできませんし、職場の理解も必要になってきます。

こうした方々の協力がなくては、主治医は必要な情報を得て適切な治療方針を決めることが困難です。それぞれの情報を共有し、同じ認識をもつことで、どこを改善したらよいのかもみえてきます。

そのためにもぜひ、保護者の方は担任の先生などからお子さんの学校での様子、変化などを定期的に聞く機会をもちましょう。
大人のADHDの方は、仕事を進める上で困っていることなどを、身近な人たちとの間で情報共有しましょう。

そしてその情報を、できる限り主治医に伝え、話し合いましょう。また、ご家庭での様子も担任の先生、主治医に伝えるようにすると、情報共有の助けになります。

周囲の人たちが協力しあうことで、ADHDのお子さん、大人のADHDの方にとって、よりよい環境をつくることができます。

監修:
奈良県立医科大学看護学科 人間発達学 教授 飯田 順三 先生
東京医科歯科大学 精神科 非常勤講師 市川 宏伸 先生
名古屋大学大学院医学系研究科精神医学・親と子どもの心療学分野 教授 尾崎 紀夫 先生
鳥取大学 地域学部地域教育学科 教授 小枝 達也 先生
社会福祉法人恩賜財団母子愛育会 愛育研究所 愛育相談所 所長
齊藤 万比古 先生
こころとそだちのクリニック むすびめ 院長 田中 康雄 先生
一般社団法人 日本うつ病センター(JDC)理事長 樋口 輝彦 先生
東海大学医学部専門診療学系精神科学 教授 松本 英夫 先生
国立大学法人 筑波大学 副学長 宮本 信也 先生

職場や学校での対応

知人や同僚にADHDの特性への理解を求めるのは、現実には難しいことです。
しかし、ADHDは本人の努力不足や、家族のせいではありません。周囲からみれば、「努力が足りない」、「反省できない」ようにみえるかもしれませんが、本人は、本当に精一杯がんばり、人一倍の努力をして日常を切り抜けているのです。
そのがんばりに、まず目を向けてみてください。そして、ADHDのことを少しずつでも理解し、支援していただけたらと思います。

周囲が誤解しやすいこと

  • 支援をすれば、問題がなくなる?それならばサポートしてもいい・・

    少しでも問題が軽減することを目指しましょう。

  • 面倒な支援をしなければならないのでは?

    長く続けられる友情の方が大切です。

  • 本当に発達障害なの?

    診断名は状況をみて、告げるかどうか決めましょう。

  • なまけているだけで、ADHDは言いわけにすぎないのでは・・・

    そのわかりにくさがADHDの難しさです。ADHDがあることで、努力しても報われず、本人がやる気を失っている場合があるかもしれません。

職場や学校にADHDがあることを報告するにはタイミングがあります。また、本人が伝えるか、家族や医師が伝えるかといった点でも違いが出ます。
自分に対して協力的な人、理解のある人が現れ、対話しやすい状況ができた時に報告するようにしましょう。
また、専門家と相談し、誰になにを伝えるか、熟考してから行動に移すようにしましょう。

監修:
奈良県立医科大学看護学科 人間発達学 教授 飯田 順三 先生
東京医科歯科大学 精神科 非常勤講師 市川 宏伸 先生
名古屋大学大学院医学系研究科精神医学・親と子どもの心療学分野 教授 尾崎 紀夫 先生
社会福祉法人恩賜財団母子愛育会 愛育研究所 愛育相談所 所長
齊藤 万比古 先生
こころとそだちのクリニック むすびめ 院長 田中 康雄 先生
一般社団法人 日本うつ病センター(JDC)理事長 樋口 輝彦 先生
東海大学医学部専門診療学系精神科学 教授 松本 英夫 先生

発達障がいと成人期ADHD ~大学生活で抱える困難を中心に~

浜松町メンタルクリニック 院長 加藤 高裕 先生

2016年4月から施行されました障害者差別解消法により、発達障害を含む障害者への対応に大学関係者の皆様はさぞ奔走されているかと思います。
その一助になればという思いで、発達障害である成人期ADHDを中心にお話しをしたいと思います。

ADHDなど発達障害のある大学生への支援の実際
~大学教職員は、これからどう取り組むのか~

東京学芸大学 障がい学生支援室 特命講師 森脇 愛子 先生

ADHDをはじめとする発達障害のある大学生にかかわる方々は、支援を行う中で、なかなか思うような成果が出ない、試行錯誤しながらも不安に思うことがあるといった声は少なくありません。
近年の動向や実践例を紹介しながら、大学の中でこれからどのような取り組みを行っていくのか、
また教職員ができることは何かということについて、一緒に考える機会としたいと思います。